森のようちえん&森の冒険学校

生きる力、豊かな感性、たくましい身体と心を育む

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■けもの道と野ウサギ獲りの想い出

ヨンタ(中能孝則)

私が生まれた甑島での遊びはいつでも自然と一緒でした。
今回は「けもの道と野ウサギ獲り」について話をしてみたいと思います。

小学校4年生くらいになると、近所のお兄ちゃんたちに交じってワイルドな遊びを楽しむことができました。その一つが「野ウサギ獲り」です。と言っても、山の中のどこにいるかわからない野ウサギを、めったやたらに探しまわるわけではありません。まずは先輩の後から藪こきをしながら山の中に入っていき、「けもの道」を探します。

「けもの道」といっても私にはそれがどこにあるのか、どんなものなのかさえわかりません。ただ先輩の後をワクワクしながらついていくだけで精一杯でした。しかし先輩はこれまでの経験と感をたよりに藪の中を登っていきます。そして、しばらくすると「見つけた」の声がしました。そっと覗いてみると、やぶとやぶの間の草が丸くトンネルのようになっていました。 ネコが通れるくらいの小さなトンネルです。そしてそこを通った小さな動物の毛がトンネルの周りにほんの少しついていました。ただ歩いているだけでは全くわからないくらいの小さなけもの道です。そして、いよいよここにワナを仕掛けて野ウサギが通るのを待ちます。みんなの顔は汗でびっしょりでしたが息をひそめてその様子を見守ります。

けもの道を見つけた先輩は、トンネルの上にあるしなりの良い木の枝を見つけてそれに紐を結び、ワナの弾み具合を確認しながら木の枝を引っ張りよせて、もう片方をトンネルの大きさに合わせながら丸い輪っかをつくり、野ウサギが通るときに、仕掛けに触れるとばねがはじけて、輪っかがしまってウサギが捕まるという簡単な仕掛けです。

そして先輩の手際の良さや、自信のある顔つきをみて、「先輩ってすごいな」と思ったことや、本当にウサギがかかるのか、ワクワクしながらその場を後にしました。そして翌日また同じ場所に行ってみると、ワナは見事に外れていましたが、そこには野ウサギの毛がたくさん落ちていました。それを見た先輩達は、「これは後ろ足がかかって暴れた後だ」とか「上手に通り抜けられた後だ」とか、いろいろなことが話されます。全部想像での話ですが、私たちにもその様子を想像することができました。

結局、ウサギは一羽も捕まえることはできませんでしたが、今でもあの時ワクワクした感動を忘れることはありません。そしてワナの作り方は今でも覚えていて、何年か前伊豆大島に行ったときには、カラスを捕獲したこともあります。

森のようちえん、冒険学校の仲間とでもこのような活動が体験できたらいいなとおもいます。